正確な位置決めの誤差原因を理解すること
精密デバイスにおける誤差は、次の2つの種類に分別することができます: 正確度 (系統誤差)と偶然誤差に起因する精度です。これらの誤差原因やその大きさを理解することは、発生防止と補正を検討する上で役立ち、所有するシステムの性能により高い信頼を持つことにも繋がります。位置決め誤差を規定する最も重要な仕様のいくつかを以下にまとめました。
Figure 1: 正確度と精度の違いの図解
分解能
分解能は、要求可能な最小移動距離を規定したものです。位置決めアプリケーションにとって重要な特性ですが、計算上の値であるため、正確度や精度を表す大きさではありません。分解能の大きさは、コントローラーやモーター及び機械部品からの仕様を元に決定されますが、Zaber™社の移動デバイスの場合は、マイクロステップサイズと呼ばれるマイクロステップドライブ付きステッピングモーターがこれに加わります。分解能自身による誤差の大きさではありませんが、正確度と精度の高い移動を実現するには微細な分解能が必要となります。
精度
移動範囲内の任意の2点間を移動する時、精度の仕様は予期可能な理想と実際の距離間の最大差を表します。精度に起因する誤差原因にはいくつかあり、移動距離が短い場合には、精度が非常に高くなることが予測できます。
Figure 2: 移動量 150mmのZaber™社製直進ステージの精度
再現性
再現性は、位置決めデバイスの正確度や一貫性を表す最良の特性で、同一方向から複数回移動させた時の停止位置のズレ幅の最大値で定義されます。Zaber™社製のデバイスの場合、精度の仕様よりも一桁小さな値になるのが通常です。
バックラッシュ
メカニカルシステムを移動させる際、移動時の不自然さを解消するために移動方向に小さなギャップ (遊び)を持つことがあります。移動方向を変えた時、この隙間が少量のロストモーションを引き起こします。このことは、システムにおけるバックラッシュとして知られています。
多くのシステムの場合、正確度を低下させるこの大きさを調べるのは簡単です。目標地点に向けてステージを移動させた後、送った方向と同じ方向に所定の荷重をかけてその位置のズレを計ることです。なお垂直移動のアプリケーションの際は、ステージに重力が加わるため、バックラッシュの量は相殺されます。
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