テレセントリックレンズのサイズ的規制
著者: Gregory Hollows, Nicholas James
本ページはイメージングリソースガイドのセクション4.3です
テレセントリックレンズで撮像することのできる実視野の大きさは、その対物側レンズの直径によって制約を受けます。必要となる実視野のサイズが大きくなると、対物側レンズの直径もそれに合わせて大きくしていかなければなりません。加えて、テレセントリックレンズは、結像倍率が小さくなると対物側レンズを大きくする必要があるため、結果としてレンズの全体寸法が大変大きくなり、しかも重くなります。重量やサイズが制約となるシステムでは、その導入が難しくなります。また、レンズのFナンバーもレンズのサイズに影響を与えます。特に倍率が高い場合、レンズを明るくするために (Fナンバーを低くするために)、対物側レンズのサイズも大きくなります。Figure 1に、Fナンバーの異なる2種類の4X テレセントリックレンズのデザインを紹介しました。Figure 1の上側のレンズはF6でデザインされたもの、対する下側のレンズはF6よりもかなり暗い、F16でデザインされたものです。
Figure 1: F6 (上図)とF16 (下図)で設計された2種類の4X テレセントリックレンズ : Fナンバーの違いがテレセントリックレンズの素子サイズにどれだけ影響を与えるかがわかる
特に大きな実視野を求める場合、固定焦点レンズに光学素子を追加して、同視野サイズ用の疑似テレセントリックレンズを構築することもできます。Figure 2に、f=25mmの固定焦点レンズにフレネルレンズを追加して、20cmの実視野サイズが得られるようにアレンジした疑似テレセントリックレンズを紹介しました。この種の応用的組み合わせは、それ専用でデザインされたテレセントリックレンズに比べて画質の点で劣りますが、大きな実視野に対してテレセントリシティを求めるコスト重視のアプリケーションに有用です。但しこのアプローチは、作動距離に対する融通性が極めて少なく、またフレネルレンズの使用によって色収差も相当量大きくなることを念頭に入れておかなければなりません。
もしくは 現地オフィス一覧をご覧ください
クイック見積りツール
商品コードを入力して開始しましょう
Copyright 2023, エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社
[東京オフィス] 〒113-0021 東京都文京区本駒込2-29-24 パシフィックスクエア千石 4F
[秋田工場] 〒012-0801 秋田県湯沢市岩崎字壇ノ上3番地