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ブレーズド回折格子

Reflective Ruled Diffraction Gratings

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  • 反射型/レプリカ格子
  • 反射膜にアルミコートを採用

ブレーズド回折格子のマスター品は、表面をアルミコートしたガラス基板にダイヤモンドによるけがき加工 (ルーリングエンジン)を行って作られます。本製品はそのレプリカ品で、ガラス基板上にコートしたエポキシ樹脂にマスター品の格子形状を転写後、表面に反射用の金属膜を施して反射型の回折格子としたものです。

SIN状の格子形状を持つホログラフィー回折格子とは異なり、ブレーズド回折格子は鋸波状の格子形状を有します。この格子形状により、ホログラフィー回折格子に比べて一般により高い回折効率が得られます。特にリトロー配置における設計波長 (ブレーズ波長)でのピーク効率は特に高くなるため、主に高スループットが求められる用途に利用されます。ブレーズ波長から離れると、回折効率が急激に下がる傾向があるため、狭帯域での使用に効果的なのもブレーズド型の特徴です。広帯域化や1800本/mmより高い格子周波数の選択、或いは迷光 (ゴーストイメージ)の発生防止に重点を置く場合は、ホログラフィー回折格子やブレーズドホログラフィックグレーティングの方をお勧めします。なおブレーズド回折格子を実際に使用する場合、格子形状が鋸波状になっているため、光の入射方向を選びますのでご注意下さい。本ブレーズド回折格子の場合、基板側面部に矢印が書かれています。入射光をこの矢印が向かっている方向から入れてご使用下さい。

ガラス基板上に平行で真直な多数の密な溝 (格子)を周期的に配列した回折格子は、光の回折 (Diffraction)現象を利用して多色光の光を虹のスペクトルに分解する光学素子です。回折格子は研究用や教育用の各種モノクロメーターから、分光光度計、また蛍光分光/ラマン分光/原子吸光等に用いられる殆ど全ての分光用光学機器に使用されています。またレーザーのビーム分割用途にも利用されます。

回折格子の取扱い上の注意:

回折格子の格子面には、アルミか金の反射用の金属膜が施されており、取扱いには十分な注意が必要です。保持する際は、基板側面部のみをつまむようにして下さい。これらの金属膜は比較的柔らかく、指紋やエアゾルに脆い面があります。なお金属膜についた引っ掻き傷や、その他の外観上の欠陥が、回折格子の光学的性能に影響を与えることはまずありません (ひどくない限りにおいて)。本カタログに掲載している回折格子は、全てレプリカ品です。そのため商品納入の際に引っ掻き傷等が見受けられる場合がありますが、性能的に問題はありません。また金属膜が汚れた場合に、洗浄のご依頼を頂くことがありますが、洗浄の難しさや、洗浄してどの程度元の性能まで戻せるか、等の懸念から、通常はお受けしておりません。マスター品とは違い、レプリカ品の場合は安価な価格でご提供できることにメリットがあるため、新品のご購入をお勧めしております。

 
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