コーナーキューブ (Corner Cube)は、入射光を再帰反射して入射方向に戻す機能を持ち、この時の像は反転状態にあります。コーナーキューブの場合、このような光の再帰反射性は入射角度が大きい場合にでも有効なため、垂直入射 (0°入射)時にしか再帰反射性を持たないミラーとは機能が大きく異なります。この特長を生かして、光軸調整の困難な作業や作業時間を短縮したい場合などに頻繁に利用されます。コーナーキューブには、反射面が三面あります。
TECHSPEC® 合成石英製コーナーキューブは、反射面三面全てに金属膜 (アルミコート)を施したタイプをご用意しています。合成石英ガラスの場合、光の全反射 (Total Internal Reflection)現象が得られる許容最大入射角は理論上±2.5°までとなります (全角で5°)。この角度で入射できることが予めわかっている場合は、金属膜の施されていないコーナーキューブを使用することにより、反射面全てにおいて光の全反射 (100%反射)が可能になります。よってスループットを最大にできます。反対に入射角度が大きい、或いは予測不可能な場合は、反射面における視野角が広くなる金属膜の施されたタイプの使用がお勧めです。金属膜には保護用のインコネル、及び墨塗り加工が施されます。
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