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エッジ人工知能 (AI) とディープラーニング |
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解像度を向上させるイノベーション |
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イベントベースのカメラ技術 |
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費用対効果の高いSWIRイメージング |
センサーやオートメーション技術の急速な進化は、マシンビジョン業界に大きな変化をもたらし、人工知能 (AI)、ビジョンソフトウェア、斬新なハードウェアアーキテクチャを通じて、製造、ヘルスケア、自律走行車、ロボット工学などの業界を最適化しています。こうした変化は、あらゆる産業分野での数多くのアプリケーションで生産性を向上させ、コストを削減し、意思決定能力を向上させています。
エッジAI (またはエッジラーニング) とは、ネットワークのエッジにあるコンピューターデバイスで直接アルゴリズムとディープラーニング・ニューラルネットワークを使用する、特殊なタイプの人工知能です。データ処理は主にカメラ内で行われ、情報は接続されたクラウドに直接エクスポートされます。こうしたシステムには、消費電力やネットワーク遅延を最適化し、アプリケーション全体の効率を高めるために、反復的なプロセスや操作を自動化するという利点があります。
Figure 1: LUCID Vision Labs SENSAiZ インテリジェントビジョン CMOS カメラは、コンビニエンスストアの在庫レベルを追跡し、在庫が指定量以下になると店員に警告を発する。
人工知能それ自体は、真新しいトレンドではありません。ディープラーニング・ニューラルネットワーク・モデルは、驚くべき結果を達成するために、ますます速いペースでアプリケーションへの適用が進められています。 LUCID Vision Labs SENSAiZ インテリジェントビジョン CMOS カメラ の特徴は、高解像度とAIのユニークな組み合わせです。これまでのマシンビジョン用AIは、やや低解像度のセンサーを使用し、VGA解像度で画像をサンプリングしていました。
Figure 2: AITRIOS環境は、アプリケーション開発とシステム統合のためのツールと環境を提供するワンストップのB2Bプラットフォーム。画像提供: ソニー ATRIOS
Lucid Vision Labs社はソニーと提携し、12.33メガピクセルのIMX500マシンビジョンカメラセンサーとディープラーニングプラットフォームAITRIOS (アイトリオス) を組み合わせています。これらの技術を組み合わせることで、エンドユーザー側でAIツールを開発し、アプリケーションの効率を高め、電力や帯域幅などのリソースを節約し、新たなアプリケーション領域のフロンティアを開拓することができるようになります。また、Vidi AIパッケージと組み合わせたCognex社のカメラモデルなど、同様の目的を達成しているカメラメーカーやソフトウェアパッケージも存在します。
ニューロモルフィックビジョンとしても知られるイベントベースのマシンビジョンは、カメラセンサー (ダイナミックビジョンセンサー (DVS) とも呼ばれる) がシャッターに遮られることなく露光強度を連続的に記録する撮像方法です。強度の変化は、ニューラルネットワークと同様に非同期的かつ並列にピクセル単位で記録されるため、搭載されている限られた計算資源を節約することができます。
Figure 3: 従来のセンサー (左) は、視野内の対象物の変化とは無関係に、定率でフレームを記録するのに対し、イベントベースのセンサー (右) は、視野の強度の変化の検出に応じて、個々のピクセルの変化を捕捉する。
イベントベースイメージングは、低遅延 (マイクロ秒単位) と高い時間分解能を有し、必要な動作情報だけを捕捉することで、フレームレートを効果的に全て取り除きます。さらに、フレームレートが取り除かれることによって、カメラの消費電力を抑えながら、高い動的解像度と低いモーションブラーの画像を得ることができます。この種のイメージングは、ロボット工学、自律走行車をはじめ、多くの産業分野で可能性を秘めています。
短波赤外 (SWIR) イメージングでは、通常0.9~1.7µmの波長帯域の光を使用しますが、0.7~2.5µmの光も使用することが可能です。SWIRの波長は可視スペクトルの範囲外であり、可視光に使用される一般的なシリコンセンサーは近赤外 (650nm~1μm) までの光にしか感度を持たないため、SWIRセンサーはインジウムガリウムヒ素 (InGaAs) やインジウムリン (InP) などの異なる材料で構成されます。従来、このようなセンサーの製造は非常に難しく、高価格になりがちでした。しかし、ここ数年のSWIRセンサーの製造技術の進歩により、製造効率は大幅に改善され、その結果、価格も手頃になりました。
Figure 4: 従来のシリコンセンサーの量子効率 (QE) は、900nm~1μm近傍までしか感度が無かったが、このグラフで見られるように、SWIR用InGaAsハイブリッドセンサーはさらに長波長域まで感度がある。
これまで、SWIRカメラは高価格であったため、新しいアプリケーションで採用する際の障壁となっていました。そのため、この技術を使った現在の用途は、農業や環境モニタリング、医薬品を含む工業用途の品質検査、天文学などに限られています。購入しやすい価格になったことで、今後は美術品の修復など、新たな応用分野を開拓できるようになるはずです (Figure 5)。
カーソルを合わせるとSWIR画像が表示されます。
Figure 5: デトロイト美術館がSWIR波長帯で撮影したヤン・プロフォースト作の「最後の審判 」は、絵具の下にある下絵を注意深く調べることで、画家の当初の意図を詳細に伝えている。画像の著作権はデトロイト美術館に帰属。許可を得て使用している。
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