|
キャビティリングダウン分光法 (CRDS) を用いて測定する高反射ミラーがレーザーシステムのスループットを最大化 |
|
安定化目的の耐久化を施したイメージングレンズが衝撃や振動時の画素シフトを最小化 |
|
レーザーを用いた非視線方向イメージングシステムが隠れた物体や障害物の陰を3Dモデル化 |
|
高分散超短パルスミラーが超短パルスレーザーシステム内の分散を低損失で補償 |
オプティクスとイメージング産業は常に進化を続け、世界中の様々な市場に影響を与えています。ウェアラブル技術、自動車、マシンビジョン、医薬品などの産業は、全て最近の技術的躍進から恩恵を受けています。エドモンド・オプティクスでは、その中でもっともインパクトが大きいと考えられる革新的な技術を今月の「光学テクノロジー最前線」で特集します。特筆すべき2019年のトップトレンドとしては、高反射レーザーミラー、安定化目的の高耐久化イメージングレンズ、非視線方向イメージング、高分散超短パルスミラーが挙げられます。
光学テクノロジー最前線 June 2019
高反射ミラーは、多くのレーザーシステムで損失を最小限に抑えながらビームステアリングを行うために重要な部品です。ミラーの反射率を決める業界標準の方法は、分光計で透過率を測定し、残りの光が反射されたと見做すものです。しかしながら、この慣行は散乱や吸収はほんの僅かに過ぎないという仮定に基づいており、算出した反射率の仕様は楽観的なものになりがちです。
反射率が99.5%を超える高反射ミラーでは、キャビティリングダウン分光法 (CRDS) を用いた全損失の測定が、反射率を特定する上でより正確な測定法になります。お客様のサプライヤーの測定法を理解することが、現実世界での性能を予測する上で重要なのです。反射率をどのように測定し規定しているのかを理解することが、楽観的に記載された仕様に惑わされることなく、アプリケーションに適したミラーを選択することにつながります。
光学テクノロジー最前線 August 2019
安定化目的の耐久化を施したイメージングレンズは、衝撃や振動時の画素シフトを最小化し、要求の厳しいマシンビジョン環境に理想的なレンズとなります。全てのレンズ素子を接着固定し、可動機械部品点数を減らすことで、シンプルなピント調整機構を持つロバストな機械機構部を実現しています。こうした改良によって、ファクトリーオートメーション (FA)、ロボット、工業試験など要求の厳しいマシンビジョンアプリケーションにとって重要な光学的ポインティング安定性を維持します。
レンズ視野の中心にある物体焦点はセンサーの画素のちょうど中心に位置しますが、安定化目的の耐久化を施したレンズを使用すると、この物体焦点はシステムに激しい振動を与えた後でもその位置を変えません。各レンズ素子は筐体内で位置がずれることも動くことも無いため、システムの視野のキャリブレーションが維持されます。また、水、埃、霧などから保護するためにシールド処理されたイメージングレンズをはじめ、その他の耐久化タイプのレンズもラインナップしています。
光学テクノロジー最前線 March 2019
イメージングアプリケーションでは、通常、物体と撮像システムを直線上に配置する必要があります。しかし、非視線方向イメージングに対する最先端の研究によって、コーナーの先や障害物の陰をイメージングすることが可能になり、このパラダイムはシフトしようとしています。レーザー、高感度カメラ、そしてコンピューターによる再構成法を組み合わせ、LiDAR と同様にその物体の周辺で光を散乱させることによって、隠れた物体を検出することができるのです。
隠れた物体 (標的) の近くの別の物体に向けて超短パルスレーザーを送ると、レーザー光はそこで散乱し、隠れた標的に向かって伝播します。その光は隠れた標的で2度目の散乱を起こし、最初に散乱を起こした物体に戻って来ます。そのポイントで高感度カメラを用いて散乱光を検出します。この散乱パルスの飛行時間を利用して、隠れた標的の 3D モデルを再構築します。非視線方向イメージングは、自律走行車、公共の安全性、医用イメージングに大きなインパクトを与える可能性があります。
光学テクノロジー最前線 April 2019
超短パルスレーザーは極めて短いパルスを発振し、バイオメディカル、材料加工、マイクロマシニング、非線形イメージング、顕微鏡、通信をはじめとしたアプリケーションに非常に有効です。しかしながら、その短いパルス持続時間は、多くのレーザーの波長に比べて広帯域なスペクトルを有することに呼応するものであり、結果として、光学媒体において他の種類のレーザーよりも大きな分散を呈します。
高分散超短パルスミラーは、分散の補償と超短パルスレーザーの圧縮のためのコンパクトでアライメント不要な選択肢です。このミラーは、波長依存の侵入と多重共鳴効果を組み合わせることで、低損失と負の群遅延分散 (GDD) を高いレベルで可能にしています。これは、超短パルスの正の分散補償にも理想的です。高分散超短パルスミラーは、チャープミラーのGDDの変動や Gires-Tournois interferometer (GTI) の帯域幅の制約など、他のパルス圧縮用オプティクスに関連する問題も回避します。
はい。エドモンド・オプティクスでは安定化目的の耐久化を施したレンズを標準品の製品シリーズとしていくつかご用意しています。Crシリーズレンズは、当社の Cシリーズレンズ (コンパクトCマウントレンズ) の耐久化バージョンです。耐久化ブルーシリーズ M12マウント (Sマウント) レンズは、小型形状のブルーシリーズ M12レンズの耐久化バージョンです。また、HPrシリーズレンズは、高解像力のHPシリーズレンズの耐久化バージョンです。その他のレンズに関しても、ご依頼に応じて耐久化を施すことができます。
見えている物体で直接散乱する光は、隠れた物体で間接的に起きる二番目の散乱光よりも遥かに強力です。しかし、両者間には時間遅延があるため、時間的分解能が十分に高い高感度ディテクターが二つの信号を区別することができます。
ピコ秒、フェムト秒、アト秒のパルス持続時間 (100ps以下) のレーザーパルスが一般に「超短パルス」と考えられています。
もしくは 現地オフィス一覧をご覧ください
クイック見積りツール
商品コードを入力して開始しましょう
Copyright 2023, エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社
[東京オフィス] 〒113-0021 東京都文京区本駒込2-29-24 パシフィックスクエア千石 4F
[秋田工場] 〒012-0801 秋田県湯沢市岩崎字壇ノ上3番地