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未来の課題に挑む顕微鏡のために

 

小型化によるモバイル性向上

 

UV波長での分解能向上やコントラスト強調

 

自動化システムでより多くのスループット

 

液体レンズ実装で素早いピント調整

光学顕微鏡は、17世紀以降、科学や医学、及び産業用アプリケーションの進化を可能にしてきました。それは、未来の課題に取り組むため、引き続き進化しています。コンパクトで小型化された対物レンズは、顕微鏡システムをポータブルにすることができ、現場での迅速な作業を可能にします。電気制御の液体レンズ実装やシステムの自動化は、産業用アプリケーションのスループットを大幅に向上させます。また多くの顕微鏡アプリケーションが分解能とコントラストを向上させるために紫外線 (UV) 波長へと移行しています。こうした開発により、顕微鏡システムを新興アプリケーションの厳しい要件に満たすことができるのです。

小型化 – 顕微鏡を小さくします!

小型化された顕微鏡対物レンズは、疾病の迅速な応答試験や水質監視、そして工場現場での顕微鏡検査といった重量やサイズに敏感なアプリケーションに最適です。サイズや重量が大きく、複雑な構成の標準的顕微鏡システムでは、迅速な現場作業を行うことが実用的ではありません。シンプルな機械機構部とコンパクトな光学設計が、コインを数枚重ねた程度の大きさの現代的な顕微鏡対物レンズを可能にします。超小型な対物レンズは、ピント固定式で、小さなバッフルと固定絞りを通常採用します。

Size Comparison of an Ultra-Compact Microscope Objective with a Standard Microscope Objective
Figure 1: 超小型顕微鏡用対物レンズと標準的顕微鏡用対物レンズのサイズ比較

自動化システム - あなたの顕微鏡に仕事をさせます

ピントやステージの制御から電気制御の機械式シャッター、そして画像取得時に切り替わる照明用光源まで、現代の顕微鏡システムに用いられる構成部品の多くは自動化することが可能です。こうした機能の自動化がスループットを大幅に向上させ、プロセスの再現性や制御性を信じられないほど向上させます。自動化した顕微鏡システムは、多くの繰り返し観察が必要な場合に大変効果的です。

Figure 2: Edmund Optics がPhotonics West 2018で展示した自動化顕微鏡システムの紹介ビデオ

UV 顕微鏡法 - 高解像力を短い波長で

顕微鏡アプリケーションの多くは、より高い解像力やコントラストを追求するのにUV波長を利用しています。光源の波長は光学顕微鏡の解像力を決定し、UV放射の短波長は、可視光の回折限界を超えた画像解像力を実現することができます。UV顕微鏡法はコントラストも改善します。なぜなら、UV放射と試料の分子との相互作用が、検査試料内の特徴の識別を容易にするためです。UV顕微鏡法は、昨今の半導体のような微細な特徴を持つデバイスの検査に理想的です。UV対物レンズは、小さく正確に特徴を描写するのにUVレーザーと組み合わせて使用することもでき、半導体加工や材料エッチングを始めとするレーザー集光や加工アプリケーション、そして皺や入れ墨、脱毛といった美容整形用のレーザーへの使用に最適になります。

UV Microscopy is Ideal for Semiconductor Inspection
Figure 3: UV 顕微鏡法は半導体検査に最適となる

液体レンズ実装 - 素早いピント調整

液体レンズは、電流または電圧が印加された時にその形状を迅速に変化させる電気的にチューナブルな流体セルです。異なる作動距離にある物体に瞬時にピントを合わせることができます。顕微学的イメージングアプリケーションにおいては、液体レンズを顕微鏡システムに実装することで、多焦点合成、即ちZ軸スタッキングのプロセスを簡略化します。多焦点合成は、被写界深度が限定される高倍率の対物レンズを使用する際に求められることがあります。液体レンズの実装により、対物レンズが様々な物体面に迅速かつ正確にピントを合わせ、多焦点合成のプロセスを促進し、厚みのある試料の迅速な撮像を可能にします。各撮像時の時間の浪費を最小化します。

Electrically-Focused Liquid Lens Technology
Figure 4: ピント調整を電気的に行う液体レンズ技術

エドモンド・オプティクスでの顕微鏡用対物レンズの未来

TECHSPEC Ultra Compact Objective Assemblies

超小型対物レンズアッセンブリ

TECHSPEC® 超小型対物レンズアッセンブリは、エドモンドオプティクス製品の中で最も小さい対物レンズであり、市場においても同等の作動距離、倍率、解像力を持つ対物レンズとしては最も小型と見なせる製品です。2Xの光学倍率でデザインされたTECHSPEC®超小型対物レンズアッセンブリは、延長チューブを加えることで 4X、5X、10、15X、20X の光学倍率に容易に設定可能です。

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Mitutoyo NUV and UV Infinity Corrected Objectives ミツトヨ NUV & UV シリーズ 無限補正対物レンズ

ミツトヨ NUV & UV シリーズ 無限補正長作動対物レンズは、標準的なM Plan APO シリーズ及びM Plan APO SL シリーズの対物レンズのメリットに、UV波長で使用する際に得られる解像力改善を融合します。Nd:YAGレーザーの2倍波、3倍波、そして4倍波の波長で卓越した性能が得られます。微細な構造の顕微鏡検査や、レーザー材料加工、及び医療用レーザーアプリケーションに最適です。

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TECHSPEC® Compact Objective Liquid Lens Assemblies

コンパクト対物液体レンズアッセンブリ

TECHSPEC® チューナブル・コンパクト対物液体レンズアッセンブリは、有限系のTECHSPEC® コンパクト対物レンズアッセンブリに液体レンズを実装し、作動距離の素早い調整を可能にします。2X5Xのモデルをラインナップします。顕微鏡検査や製薬検査、そしてフローサイトメトリーや顕微学的産業用検査を始めとする様々なバイオメディカルやマシンビジョンアプリケーションに最適です。

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よくある質問 (FAQ)

FAQ  TECHSPEC® 超小型対物レンズアッセンブリは、どの位小さい?
TECHSPEC® 超小型対物レンズアッセンブリの最小サイズは、8mmの焦点距離モデルのもので、全長は10.8mmです。10mmの焦点距離モデルだと21.2mmの全長になります。
FAQ  TECHSPEC® 超小型対物レンズアッセンブリは、どの倍率のものが選べる?

TECHSPEC® 超小型対物レンズアッセンブリは、2Xの倍率でデザインされていますが、オプションの延長チューブを加えることで 4X、5X、10、15X、20X の光学倍率に容易に設定可能です。

FAQ   ミツトヨ NUV & UV シリーズ 無限補正対物レンズの機能波長域は?

NUV シリーズは355~620nmの波長域、UV シリーズは266nm と 532nm でデザインされています。

FAQ  TECHSPEC® チューナブル・コンパクト対物液体レンズアッセンブリには液体レンズが含まれている?

はい。TECHSPEC® チューナブル・コンパクト対物液体レンズアッセンブリの2X5Xモデルには液体レンズが含まれています。

参考資料

アプリケーションノート

理論的説明や公式、図解などを網羅した技術情報やアプリケーション実例です。

Understanding Microscopes and Objectives
読む  

無限補正対物レンズの分解能と倍率の理解
読む  

MT-1/MT-2/MT-L結像レンズと無限補正対物レンズの配置
読む  

計算ツール

オプティクス、イメージング、及びフォトニクス業界で共通して用いられる参照式を元にデザインした計算ツールです。

無限光学系のチューブ長
計算する  

関連ページ

関連する製品や対応力、またはコンセプトを補足する追加ウェブページ。

先端診断装置
読む  

技術論文

エドモンド・オプティクスが過去に投稿した業界専門誌向けの技術論文、及びEOのエンジニアチームやマネジメントチームが作成した技術資料へのリンクです。

Get the Picture! Easily incorporate microscopic imaging into small-scale applications (英文)
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