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イメージングレンズを過酷な環境下で用いる際には耐久化が要求される |
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耐久化にも種類がある |
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新興的アプリケーションではより先進的な耐久化が求められる |
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耐久化の要件: 画像の位置ずれを減らしてポインティング安定性を維持 |
過酷な環境内で用いられるイメージングレンズは、標準的レンズに求められる以上の特別な要件が求められます。FAやロボット工学、また工業用検査に用いられるレンズは、振動や衝撃、また温度変化やコンタミに晒されることがしばしあります。レンズの耐久化は、こうした過酷な環境においてもレンズが使用できるように取り計らうことから、ロボット工学やオートメーション、そして自動化システムといった新興市場での世界的ニーズの高さも相まって、重要性が特に増しています。耐久化や頑丈、或いは耐環境をうたったレンズの多くは、衝撃や振動からのレンズのピントずれを防いだり、コスト低減目的のための産業用目的の耐久化 (Industrial Ruggedization) が行われています。この耐久化は、メカ機構を簡略化することで行われます。しかしながら、産業用目的の耐久化は、イメージングシステムのキャリブレーションを維持しなければならない要求の最も厳しいアプリケーションでは役不足になります。よりロバストな耐久化のタイプに、レンズによる画像の位置ずれを抑え、衝撃や振動からレンズを真に守る耐久化 - 安定化目的の耐久化 (Stability Ruggedization) があります。
産業用目的の耐久化では、レンズのメカ機構を可変絞りから固定絞りに、またピント調整時にレンズ系が回転しない二重ねじ式鏡筒をシンプルな一重ねじ式とクランプやナット、或いは止めビスといったロック機構に差し替えて簡略化します。この可動パーツの点数削減は、レンズの製造コストを削減するだけでなく、標準的なイメージングレンズに比較して安定性を向上させます。弱い衝撃や振動時において、レンズのピントずれを置きにくくします。しかしながら、過剰に強い衝撃や振動では、鏡筒内に固定された各レンズ素子が芯ずれを起こす可能性があり、それが画像の位置ずれとなって現れます。画像の位置ずれが起きると、物体がイメージセンサー上の不適な位置に像を結ぶことになります (Figure 1 と Figure 2 を参照)。
安定化目的の耐久化は、産業用目的の耐久化に比べて、より強い衝撃や振動からレンズを保護してくれます。また、光学的なポインティングとポジショニングも維持します。安定化目的の耐久化がなされたレンズは、可変絞りの排除やシンプルなピント調整機構といった産業用目的の耐久化に採用したメカ機構の簡略化と同じ簡略化が図られています。しかしながら、それに加えて、光学系を構成する個々のレンズ素子全てを鏡筒内の所定の位置に接着固定し、素子の位置がずれないようにしてあります。これにより、強い衝撃や振動下においてのピントずれを防ぐだけでなく、キャリブレーションの行われた画像システムで必要となる画像の位置ずれ (画素シフト) も防いでくれます。画素シフトの除去が画像性能にどのような影響を与えるかをFigure 3 と Figure 4に紹介します。安定化目的の耐久化は、キャリブレーションが一旦行われた装置を別の場所に移動した時でも、そのキャリブレーションを失うことなく使用することを可能にします。耐久化をうたった大抵のレンズは産業用目的の耐久化が行われたレンズであり、安定化目的の耐久化で加えられたメリットが備わっていません。
Edmund Optics® のイメージングビジネスユニットディレクターのGreg HollowsによるWebinarです。イメージングレンズの耐久化の種類について学習しましょう。
エドモンド・オプティクスは、安定化目的の耐久化を施したレンズや、レンズの耐久化をご要望に応じて特注対応するイメージングレンズメーカーです。こうしたレンズは、衝撃や振動を含む過酷な環境に対して、また自動運転やビジョンガイドのロボット工学、計測やゲージ、更にはオブジェクトトラッキングを始めとしたキャリブレーションの行われた画像アプリケーションに理想的です。
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安定化目的の耐久化を行い、衝撃や振動後の画素シフトを最小化 |
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個々のレンズ素子を接着固定し、光学的ポインティング安定性を確保 |
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簡略化したピント調整機構と広範な固定絞りオプション |
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ステンレス製のC型ロッククランプ装備 |
はい。エドモンド・オプティクスは、経験に長けた光学設計者と機械設計者がいます。また、あなたのアプリケーションに必要なレンズを試作し、お届けする世界屈指の製造設備があります。より詳しい情報は、当社の技術サポートエンジニアにご連絡ください。
はい。レンズの耐久化は可能です。また鏡筒部の部分修正や作動距離の調整、フィルターや液体レンズの実装、絞りの交換といった他の修正も可能です。より詳しい情報は、当社の技術サポートエンジニアにご連絡ください。
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