高レーザー耐性 ARコーティング
レーザー誘起損傷閾値 (LIDT) としても知られるレーザー損傷閾値 (LDT) は、光学部品をレーザーアプリケーションに実装する際に考慮すべき最も重要な仕様の一つです。レーザービームによって誘発される光学部品の損傷のタイプは、波長やパルス幅、偏光状態や繰り返しレート、またビーム空間強度分布特性や他のファクターに依存します。光学素子の損傷メカニズムは、基板あるいはコーティングのいずれかに関係します。LIDTに最も影響を及ぼす共通因子は、次の表の通りです:
LDT / LIDTに影響を与える要素 | ||
レーザー | 基板 | コーティング |
出射パワー | 材料 | 蒸着材料 |
パルス持続時間 (パルス幅) | 表面品質 | 蒸着プロセス |
パルス繰り返しレート | 洗浄度 | コート前作業 & 洗浄 |
ビーム強度分布 | 環境依存性 | ロット間制御 |
ビーム径 (1/e2) | 材料吸収 | コーティング設計と最適化 |
波長 | 材料の均質性 | 保護膜層 |
エドモンド・オプティクスは、ARコートが施されたTECHSPEC® レンズ製品の多くに対し、レーザー損傷閾値 (レーザー耐力) か典型エネルギー密度限界のいずれかのスペックを規定しています。
レーザー耐力を規定したレンズは、特定レベルのレーザーフルエンスに耐えられるようにデザインし、保証した製品です。レンズが規定されたスペック以下で損傷しないよう、基板の準備から洗浄工程、材料の選択、コーティングデザイン、更には蒸着プロセスやパッケージングに至るまで、細心の注意が払われています。全ての工程が細心の注意を払って文書化され、これらの工程に基づき製造されたレンズは、ISO-21254の手順と方法に基づき独立した試験機関で厳格にテストされています。
典型エネルギー密度限界を規定したレンズは、特定レーザーパラメーターに耐えることが可能な反射防止 (AR) コーティングが施されています。レンズ基板は、エドモンド・オプティクスの世界有数の製造工程と同基準に基づき製造されますが、高エネルギーレーザーに耐えられるように意図的にデザインされている訳ではありません。
レンズが保証されたレーザー損傷閾値を有するか、それとも典型エネルギー密度限界を有するかにかかわらず、レンズの最終的性能は、それが使用される環境に大きく依存します。レンズの寿命と性能を最大化するため、当社ウェブサイト内のアプリケーションノートを確認して、レーザー用光学部品の適切な取り扱いや洗浄、そして保管方法について理解していきましょう。
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