193 – 399nm 干渉フィルター (ソフトコートタイプ) は、多色光の光の中から特定の狭帯域波長のみを選択的に取り出し、それ以外の波長透過を遮断するのに用いられます。バイオメディカルや定量化学分析の一連のアプリケーションに最適です。干渉フィルターは、臨床化学や環境試験、測色や要素/レーザーライン分離、燃焼分析、また蛍光や免疫検定を始めとする様々なアプリケーションに幅広く用いられます。加えて、アーク灯やガス放電管から特定のスペクトル線を取り出す用途や、アルゴン、クリプトン、Nd:YAGといったレーザー光源から特定のレーザーラインを分離するのにも用いられます。193 – 399nm 干渉フィルター (ソフトコートタイプ) は、レーザーダイオードモジュールやLEDと組み合わせて使用されることも少なくありません。
ソフトコーティングを採用する干渉フィルターは、3種類の異なる機能を持つセクションから構成され、そのうちの一つのバンドパスセクションが中心波長 (Central Wavelength; CWL)、半値全幅 (Full Width at Half Max; FWHM)、及び透過曲線の形状を決め、残りの2つのセクションがフィルターのブロッキング領域を制御します。バンドパスセクションは、ガラス基板上に高屈折率層と低屈折率層の誘電体薄膜を交互に積層 (真空蒸着) して作られます。波長のブロッキングセクションは、バンドパスセクションだけでは限度のあるブロッキング領域 (一般に中心波長の15%の領域内まで) をより広帯域化し、その領域における透過率を低減するために用いられます。大抵のブロッキングセクションは、金属膜と色ガラスにより構成されます。銀に代表される金属膜層は、フィルターの透過領域 (パスバンド帯) 外の光を反射・吸収し、下はX線から上は長波赤外 (LWIR) に至る高次パスバンド帯の発生を防ぎます。金属膜によるブロッキング性能は、色ガラスの追加、或いはUVや長波長側の光を吸収する特別な染料を加えることで、更に向上します。バンドパスセクションとブロッキングセクションは、別々に作られた後に接着して一体化し、密封をより完全なものにするためにエポキシ樹脂でシールド後、特定のサイズに加工されます。またその周囲にアルミの金枠を取り付け、枠付きフィルターとしています。
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