反射型対物レンズは、広い波長帯域において優れた画質や一点集光を必要とするアプリケーションに共通して用いられます。シュワルツシルド (Schwarzschild) 型のデザインを採用した本対物レンズは、増反射用コーティングが有効に機能する波長帯全域において、回折限界にほぼ近い性能を得ることができます。透過光学系を採用した標準的な顕微鏡用対物レンズで問題となる色収差や透過材料自体による光吸収の影響を取り除くことができます。そのため、紫外や赤外において高スループット、高解像力を必要とするアプリケーション ‐ 例えばFTIR分光やエリプソメトリー、フォトリソグラフィ、半導体検査など - に最適となります。
本対物レンズには有限系デザインと無限系デザインの両方を用意しています。有限系デザインは、結像レンズを使用することなく拡大像が得られるため、標準的でコンパクトなデザインの顕微鏡システムの構築に最適です。有限系デザインの機械的鏡筒長 (MTL) は、顕微鏡用対物レンズのDIN規格で定められている160mmと同一のため、同規格でデザインされた顕微鏡用対物レンズと互換性があります。対する無限系デザインは、拡大像を得るためにf=200mmの結像レンズを追加で必要とします。無限系デザインは、得られる光学特性に入射角度依存性のある光学フィルターやビームスプリッターとの組み合わせが可能になるため、バイオや蛍光観察用の光学系の構築に最適となります。なお一点集光用途に本対物レンズを用いる場合は、対物レンズの入射瞳径を満たす入射ビームを入れる必要があります。どちらの用途においても、得られる像の放射強度分布は、中心部において若干低く (暗く) なります。これは、シュワルツシルド型デザインを採用した製品共通の弱点とも言えます。
ReflX™ 反射型対物レンズのデザインは、シュワルツシルド型対物レンズに共通して得られるメリット以上のものを提供します。見た目にもがっしりとした鏡筒部は、中位の熱や振動のある装置に組み込んでも、その性能が維持できるようにデザインされています。鏡筒部内部の仕上げも、迷光による像への悪影響を取り除く目的のため、遮光ねじ加工が施されています。全品、米国で製造、組み立て、試験され、Zygo社製 GPI-XP フィゾー干渉計を用いて性能を認証しています。λ/4 (P-V) の透過波面精度を実現したTECHSPEC® 高性能 ReflX™ 反射型対物レンズもラインナップ。レーザーコーティングや異なる機械的鏡筒長を始めとする特注仕様のご相談は、アプリケーションエンジニアチームにご連絡ください。
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