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透過型ブレーズド回折格子

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  • 低偏光依存性
  • 同軸状の配置構成に最適

透過型の回折格子は、入射光を特定角度で回折するようにデザインされています。入射角度が大きくなるか、格子間隔が狭くなる (格子周波数が大きくなる)と、回折角は大きくなります。格子周波数を小さく (格子周期を疎に)すると、高次での回折効率を高く維持し、反対に大きくすると同回折効率が低くなります。加えて、波長が長くなるほど、得られる回折角が大きくなるため、基板の裏面側において光の全反射現象が生じ、基板から透過しづらくなります (高次の回折光ほどそうなります)。分散した光は、反射ではなく、むしろ透過して出てくるため、透過型の回折格子は、小型な同軸配置構成のモノクロメーターやスペクトロメーターでの使用に最適となります。

透過型回折格子は、反射型回折格子と同様の方法で製造されます。回折格子のマスター品を製作後、ガラス基板上にコートしたエポキシ樹脂にマスター品の格子形状を転写します。唯一の違いは、反射用の金属膜を施していない点です。なお基板の裏面側に反射防止膜 (MgF2シングルコート) を施したタイプも対応可能です。反射防止膜の採用により、スループットが2%程度改善します。また裏面側で生じる二次的なスペクトルを低減することが可能になります。反射防止膜の対応は、当社アプリケーションエンジニアまでご連絡ください。

回折格子の取扱い上の注意:
回折格子の格子面には、アルミか金の反射用の金属膜が施されており、取扱いには十分な注意が必要です。保持する際は、基板側面部のみをつまむようにしてください。これらの金属膜は比較的柔らかく、指紋やエアゾルに脆い面があります。なお金属膜についた引っ掻き傷や、その他の外観上の欠陥が、回折格子の光学的性能に影響を与えることはまずありません (ひどくない限りにおいて)。本カタログに掲載している回折格子は、全てレプリカ品です。そのため商品納入の際に引っ掻き傷等が見受けられる場合がありますが、性能的に問題はありません。また金属膜が汚れた場合に、洗浄のご依頼を頂くことがありますが、洗浄の難しさや、洗浄してどの程度元の性能まで戻せるか、等の懸念から、通常はお受けしておりません。マスター品とは違い、レプリカ品の場合は安価な価格でご提供できることにメリットがあるため、新品のご購入をお勧めしております。

 
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